「腕を振るだけで記憶力が上がる」って本当?〜「歩く」は脳のスイッチを入れる最古の勉強法〜
2026.01.09

- 最近「人の名前や予定がパッと出てこない」と感じることが増えた
- 座っている時間が長く、一日の歩数が少ない自覚がある
- ウォーキングはしているが、なんとなくダラダラ歩いてしまう
記憶力を鍛えると聞くと、クロスワードや計算問題、暗記アプリなど「座って頭だけを使うもの」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
ところが、脳科学の研究では、体を動かしながら行う活動のほうが、記憶の定着に有利であることが分かっています。
なかでも注目されているのが、「腕を振って歩く」という、ごくシンプルな動きです。
新しいことを覚えたり、出来事を記憶として残したりするうえで大切なのが、脳の「海馬(かいば)」という場所です。
この海馬は、一定のリズムで続く運動ととても相性が良いと言われています。
歩くときの「トン・トン」とした足音と、それに合わせて振られる腕のリズムが、海馬の活動を後押しすると考えられています。
つまり、歩くたびに「記憶をつくるスイッチ」が入っているイメージです。
「散歩をすると頭がスッキリする」と感じるのは、気分だけでなく、脳の動きとしても理にかなっています。

同じウォーキングでも、ダラッと腕を下げたまま歩くのと、意識して腕を振って歩くのとでは、脳への刺激が変わります。
- 肘を軽く曲げる
- 体の横ではなく、少し後ろに引くイメージで振る
- 無理のない範囲で、リズミカルに続ける
こうすることで、肩甲骨まわりや背中の筋肉がよく動き、心臓から脳へ向かう血流もスムーズになります。
結果として、「脳に酸素と栄養が届きやすい状態」がつくられ、集中力や覚えやすさの土台が整っていきます。

毎日長時間歩く必要はありません。まずは1日10分程度の「腕を振って歩く時間」をつくるだけでも十分です。
- 買い物へ行くとき、家からスーパーまでの道を「腕振りウォーキング」にする
- テレビのニュースを見終わったら、CMの間だけ家の中を歩く
- 覚えたい予定や仕事の段取りを、歩きながら頭の中で整理してみる
座ってじっと紙に向かうだけより、「少し歩きながら考える」ほうが、アイデアが出たり、記憶が整理されるという報告もあります。
勉強や会議の前に、短時間でも歩く習慣を取り入れてみる価値は十分にあります。
- 記憶をつかさどる海馬は、リズムよく歩くことで活発になりやすい
- ダラダラ歩くより、肘を曲げてしっかり腕を振るウォーキングが効果的
- 1日10分でも「歩きながら考える時間」をつくることで、物忘れ対策の一助になる
「最近、物覚えが悪くなってきたな…」と感じたら、難しい脳トレの前に、まずは椅子から立って、腕を振って歩いてみる。
それが、今日からできる一番シンプルな“脳へのごほうび”かもしれません。













