“リズムのある行動(歌・拍手)”が残っているのは“感情と記憶”がつながっているから
2025.02.07

“リズム”が残るのはなぜ?
〜記憶は“感情と結びつく”と消えにくい〜
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◆「歌は覚えてるのに、日付は出てこない?」
「さっきの会話は忘れてしまうのに、童謡はスラスラ歌える」
「自分の名前は迷っても、“拍手”や“手遊び”はスムーズにできる」
──そんな場面に出会ったことはありませんか?
実はこの現象、記憶と“感情・リズム”のつながりに理由があります。
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◆感情が“記憶”を長く残す
人の記憶には、
– 「事実を覚える記憶(エピソード記憶)」
– 「体が覚える記憶(手続き記憶)」
など、いくつかの種類があります。
中でも感情が強く動いたときに記憶されたことは、
時間が経っても脳の奥に残りやすいという特徴があります。
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◆“リズム”と“反復”が鍵になる
「手遊び」「歌」「リズム体操」など、
繰り返し行われた“リズムのある行動”は、
脳の違う場所に蓄えられる記憶でもあります。
そのため、
・手続き記憶として体が覚えている
・音楽とセットで記憶が引き出される
・楽しさや安心感の“感情記憶”と結びついている
──といった“強い記憶の残り方”が起こるのです。
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◆“思い出せる”体験は自信になる
もし今、
「この歌は自然と出てくる」
「この動きは体が覚えてる」
そんな瞬間が見られたら、
それはその方の人生の中で刻まれてきた宝物かもしれません。
“覚えていた”という実感は、何よりも心に灯をともす力になります。
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◆まとめ
・“リズムのある行動”は、体や感情に深く刻まれていることがある
・事実の記憶が薄れても、音楽や身体の動きと一緒なら思い出せる
・思い出せたことは、自信と安心につながる
その一拍、その一節が、心の中の記憶スイッチになるかもしれません。