“座ってるだけ”が一番危険!?〜リハ職が語る“座りすぎ症候群”〜
2025.10.10

“座ってるだけ”が一番危険!?
〜リハ職が語る“座りすぎ症候群”〜
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◆「動いていない=休めている」は大きな誤解
「今日は一日中ゆっくり座って過ごしました」
「動いていないから、身体を休められてよかった」
そう思っていませんか?
実は“じっと座っている”ことは、リハビリの視点から見ると
“休んでいる”どころか、“身体を弱らせている”危険な状態なのです。
その名も「座りすぎ症候群(Sitting Disease)」。
今、世界中で問題視されている“静的な生活”の落とし穴に迫ります。
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◆座りすぎがもたらす身体への影響
長時間座り続けると、次のような変化が体に起きます:
・下半身の筋力低下(とくに太もも・お尻)
・血流の悪化によるむくみ・冷え・血栓リスク
・代謝の低下(肥満・糖尿病・高血圧などの要因に)
・姿勢筋が弱り、猫背・腰痛の悪化へ
つまり、“動かないこと”は病気のもとなのです。
たとえ運動をしていても、長時間座っているだけでリスクは高まるとされています。
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◆“座ってばかり”は認知症リスクにも!?
オーストラリアの研究では、
「1日10時間以上座っている高齢者」は、
認知症発症のリスクが約2倍に上がることが報告されています。
理由は、
・脳への血流低下
・刺激の減少(感覚・運動・対話)
・生活リズムの乱れ
などが複合的に影響すると考えられています。
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◆日常に“ちょこっと運動”を取り入れる工夫
長時間の座位を避けるために、特別な運動は必要ありません。
大切なのは「ちょこちょこ動く」こと。例えば…
・テレビCMの間に立ち上がって足踏み
・1時間に1回は立ってストレッチ
・食後にコップ1杯の水を取りに台所へ行く
・電話は座らず立って話す
“立つだけ”でも、代謝は約1.5倍上がると言われています。
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◆“休む”と“止まる”は違う
「休むこと」と「止まり続けること」はまったく別物です。
筋肉や関節、心肺、脳の機能は、動かさなければあっという間に衰えていきます。
座ってばかりの生活は、“体を休めているように見えて、むしろ削っている”のです。
あなたの“未来の体力”のために──
今こそ、「座りすぎ」を見直してみませんか?
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◆まとめ
・「座っているだけ」でも、体には大きな負担がかかっている
・長時間座る生活は、筋力・血流・認知機能などあらゆる面に悪影響
・“ちょこっと動く習慣”が、健康寿命を延ばすカギになる
今日からできる、“立つ・歩く・ちょっと動く”を積み重ねて、
未来の自分に元気な体をプレゼントしてあげましょう。